
主要な発見
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標高1,600mを超える上高地の樹林帯で、ニホンジカが冬季を通じてとどまる=越冬する行動を国内で初めて実証。
- 2
カーネル密度推定(KDE)で夏季(2025年8月)と冬季(2026年1月)の行動圏を比較したところ、冬季もコアエリアが高標高の樹林帯に維持されていた。
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追跡個体は妊娠メスであり、高標高域での繁殖が成立している可能性が示された。
調査の概要
本調査は、北アルプス・上高地で LoggLaw G2C を装着したニホンジカの位置情報を、アニマルポータル上で継続的に追跡したもの。2025年8月〜2026年1月の行動圏が明らかになった。
調査は当社が、一般財団法人自然公園財団上高地支部(担当:香取草平 氏)および信州大学 泉山茂之 特任教授と連携して実施した。
使用機材と役割
LoggLaw G2C は、GNSS による高精度測位、LTE-M 通信によるリアルタイムデータ伝送、太陽光発電パネルを組み合わせた中大型動物向けの首輪型GPS。受信機を現地に置く必要がなく、山岳・寒冷地での長期間の安定動作に対応する。
取得した位置情報はアニマルポータル上で地図可視化され、行動圏表示や複数機関でのデータ共有が可能。これにより、越冬という長期・連続の現象を捉えることができた。
意義・なぜ重要か
標高1,600mを超える上高地でニホンジカの越冬を実証したのは国内初の知見であり、高山植物群落をはじめとする上高地の生態系保全において基礎となる重要データである。
GPS 追跡とクラウド基盤による科学的根拠に基づく野生動物管理(science-based wildlife management)の有効性を示す事例となった。
出典
PR TIMES(2026年5月25日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000114250.html関連する製品・活用例
解説・執筆
京都大学大学院情報学研究科出身、UC Santa Cruz 環境学部卒。日本発のバイオロギング機器メーカー Biologging Solutions株式会社の共同創業者として、自治体・大学・国際コンソーシアムへの当社製品の導入を推進している。
南極でペンギンに装着したビデオロガーによる行動研究をはじめ、自身もバイオロギング研究者として現場経験を持つ。Biologging Solutions株式会社の共同創業者として、研究現場のニーズに直結する小型データロガー・GPS首輪・ビデオロガーの開発を主導している。